バイトを自然消滅しようとするのは危険です。
確かに無断欠勤を続けたり、シフト未提出のままズルズルと辞める人はいます。
でも自然消滅を狙うと、お店側ともめる可能性もあるって知っていましたか?
自然消滅を狙うくらいなら、即日退職の交渉をした方が良いでしょう。
お店側とあなたのお互いの同意があれば、今日中への退職も可能です。
今回は危険な辞め方・安全な辞め方についてお話ししますね。
バイトの自然消滅は可能?実際の経験者は多い
辞めるって言い出しにくい
バイトは嫌だけど退職を切り出しにくいと、自然消滅が頭をよぎります。
やってはいけないことだけど、実際に経験している人は多いんですね。
① バイトを自然退職したことがある人の割合
法律上はアルバイトの自然消滅というのはできません。
労働契約法16条には、以下のように書かれています。
解雇は、使用者がいつでも自由に行えるというものではなく、解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、労働者をやめさせることはできません
引用元 厚生労働省
ただ個人経営のお店などは特に、この辺りはルーズです。
相手も辞めてほしいと思っているなら、お互いに連絡しないまま時間が過ぎることもありえます。
実際にアルバイト経験者のアンケートでは、5人に1人が無断で辞めた経験があると回答していました。
お店側からしても、そこまで珍しい行動ではないということです。
ただ実際に無断欠勤をしても、確実に自然消滅できるわけではないんですね。
② バイトを無事に自然消滅できた人はいる
無断欠勤を繰り返すと、バイトを続ける意志がないことは伝わります。
お店側がそれを察してくれて、そのまま退職扱いになることはあります。
派遣会社に登録しているなど、企業との契約を交わしている場合は難しいでしょう。
ただ個人経営のお店など、ゆるく働ける場所もあります。
そういった場所でアルバイトしていたのであれば、自然消滅となりやすいですね。
“辞めたいと言っても断られた”など、辞めさせてくれないときに強引に辞める人もいます。
参考⋙バイトを辞めるとき寂しい言われた!引き留められたときの対応
③ バイトを自然消滅できない人も一定数はいる
一方で無断欠勤が問題になった人もいます。
例えば制服などを持ったまま辞めようとした場合。
これは横領となるので注意しましょう。
またお店から連絡が続いたり、家に訪問されることもあります。
学生や未成年であれば、このような対応をとられることが多いですね。
なので本気で退職したいなら、しっかりと辞めたい意志を伝える必要があります。
相手もうすうす気づいているので、退職報告をすれば受け入れてもらえますよ。
自然消滅は可能?
- 法律的にはできない
- ただ個人経営のお店などではやりやすい
- 5人に1人は経験あり
- 電話や自宅訪問など周囲に迷惑をかけるリスクもある
バイトの自然消滅はヤバい!避けたいケース3選
自然消滅を狙って失敗するパターンを見ていきましょう。
あなただけでなく周りに迷惑をかけることになります。
① “バイトを辞めるなら制服を返せ!”と言われる
お店側の持ち物を持っている場合、もしくはあなたの私物がお店側に置いている場合は自然消滅が難しいです。
例えば制服をあなたが持ったままとか。
あるいは私物をバイト先のロッカーに入れたままといったケースですね。
この場合は『制服を返せ!私物を取りに来い』という流れになります。
もちろん制服は洗って返却しましょう。
返却するときにロッカーの私物などを持って帰れば、1度行くだけで済みます。
もし私物がバイト先にない場合は、郵送で制服を送ることも可能。
制服以外の備品を持っている場合も、ダンボールなどにまとめていれることができますね。
② バイト先から電話など連絡が届く!家に来る場合も。
本部や店長から指示があった場合などは、先輩や社員さんから連絡が来ることがあります。
あなたの退職の意志を確認するためですね。
連絡を無視すれば履歴書に書いた実家や学校に、連絡が行くことも考えられます。
また家に訪問されると、親にも無断欠勤したことがバレてしまいますよね。
こういった周囲に迷惑をかけるリスクがあるので、自然消滅を狙うのはおすすめしません。
対面が難しいなら電話やメールでも良いので退職の意志を伝えましょう。
参考⋙バイトをばっくれしてから電話がしつこい!無視し続ける末路
③ バイトの自然消滅を狙うと損害賠償になる可能性もある?
確率としては限りなく低いですが、損害賠償される可能性も0ではありません。
もともと無断欠勤は不法行為なので、お店側に被害があれば損害賠償の対象となります。
実際はそこまで被害も出ないし、お金もとれないのでお店側として実行することは稀。
ですが可能性は0ではないので、やまり自然消滅はリスクが高いと言えますね。
店長が優しいと、あなたに何かあったのかと事態が大きくなることもあります。
退職したい意志を伝えることがいかに重要かわかりますね。
自然消滅を狙うリスク
- 制服を返せない・私物を持ち帰れない
- 電話や自宅訪問される
- 損害賠償の可能性もありえる
バイトの自然消滅より安全な退職の手順を見ていく
自然消滅を狙うくらいなら、退職報告をしましょう。
条件をクリアすれば即日退職も可能ですよ。
そちらの方がモヤモヤせず、明日からスッキリとまた新しい日々を送れます。
① アルバイトの即日退職する条件
アルバイトに関しては、お互いの合意があれば即日退職ができます。
つまりあなたが辞めたいと良い、お店側が了承してくれれば今日中に辞めることが可能。
基本的にはお店側が納得するような、「やむを得ない事由」が必要になります。
やむを得ない理由
- 体調不良
- 家庭の事情
- 学業との両立ができない
- 給与未払い
- ハラスメント
すでに無断欠勤をしていたり、シフト未提出が続いている場合は辞めやすいでしょう。
お店側もあなたの退職意志を確認するだけで、すぐ話が終わるかもしれません。
ただ出勤を続けていたら、急に報告するとお店側もビックリするかもしれません。
本気度を伝えるためにはメールや電話ではなく対面での報告が良いでしょう。
文句や愚痴にならないように、退職理由を伝えます。
お疲れ様です。今お時間ありますでしょうか。突然で申し訳ありませんが、想像よりもアルバイトが大変で大学との両立が厳しく続けられません。大変勝手になりますが、本日で退職させていただけないでしょうか。
もし了承してもらえたら私物などを持ち帰ります。
制服などがあれば郵送しても構いません。
体調不良や出勤できない事情があれば、電話での交渉もできますよ。
② バイトを最短2週間で辞めることを目標にする
即日退職はお互いの同意が必要でした。
それが難しいときは、法律上の最短期間で辞められないか交渉します。
法律上は「意思表示後2週間」で退職可能となっています。
労働者には「退職の自由」がある、辞めたいときは「退職届」を。 雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する
引用元 民法
私物の整理や仕事の引き継ぎなど、実際は即日退職は難しいです。
そうなると2週間~1ヶ月を目安に辞めるのが現実的になりますね。
シフトを誰かに代わってもらったり、有給を消化するという形で出勤数を減らすこともできます。
③ 今日中に確実にバイトを辞めたいなら自然消滅よりプロに頼む
どうしても今すぐに辞めたいなら、プロに頼むという方法もあります。
退職代行サービスにお願いすれば、今日中に退職が可能。
あなたがやることは制服の郵送などで、バイト先への連絡は不要となります。
もちろんバイト先から、あなたへ連絡がくることもありません。
料金はかかりますが、どうしても今日中に辞めたいなら自然消滅よりプロへの代行を検討しましょう。
退職の報告をしよう
- お店側の同意があれば即日退職も可能
- それが無理なら2週間後の退職を交渉
- どうしても今日中に辞めたいなら退職代行サービスを検討
バイトを自然消滅で辞めるのはリスキー!交渉ハードルを下げよう
バイトを自然消滅で辞められる可能性はあります。
実際に5人に1人はバックレを経験したことがあるくらい。
ですが確実に辞められるわけではありません。
学校や自宅に迷惑をかけることもあるので、退職報告はした方がいいんですね。
事前に何て言うか例文を用意しておくと切り出しやすいです。
今日中に辞めたいなら相手の同意が必要。
やむを得ない理由を用意するか、退職代行サービスなどを使えば退職ができますよ。