バイトを辞めると言ったら引き止められた
辞めたいのに辞めさせてもらえないと悩むアルバイトは多いです。
そんなときは交渉をしてお互いの妥協点を見つけるか、はっきりと強い口調で断りましょう。
今回は『バイトのしつこい引き止めへの対処法』を紹介します。
まずは雇い主がなぜ引き止めをしているのか、その背景を探ります。
お店側の事情がわかれば、断るときの交渉もスムーズに進めることができますよ。
バイトを辞めるとき引き止められた!寂しいと言われるケースなど
なぜ雇い主は引き止めをしたのか。
バイトを辞めるといったとき、引き止める理由を見ていきます。
① バイト先の人から寂しいと言われた
あなたが辞めると寂しくなるね
退職を報告すると周りの人から、こんな言葉をかけられるかもしれません。
これは引き止めというより”残念”というニュアンスが強いです。
- いつか辞めることは覚悟していた
- でもいざ辞められると寂しい
シフトが回らないなど仕事面だけでなく、バイト仲間がいなくなる感情面も含まれます。
異性から言われた場合は、脈ありの判断材料になることもあるでしょう。
この場合は引き止めというより、『残念だ』というのが本音です。
なので残された期間をしっかりと働いて、周りとコミュニケーションを取ることが大切。
特に店長に退職の意向を、もう一度伝えるといった行動はいりません。
② バイトを”今すぐは辞められては困る”と断られた
急に言われても困るよ!
こんなニュアンスで断られたら、バイト先が人手不足の可能性が高いです。
現時点でシフトがギリギリの状態で回っている。
そんなときに急に退職しようとすると、『急には辞めないで』という引き止め方になります。
基本的にアルバイトを辞めるときは、1ヶ月以上前に伝えるのがマナーとなっています。
これは今月分のシフトをこなすためと、新人を雇って育成をするための期間の目安。
つまり急に辞めようとすると、決定したシフトを再度調整したり、新人を募集する手間がかかります。
店長はそれが嫌で、『もう少し待って』と説得しているんですね。
このときの対応は2つあります。
無難なのは店長と交渉して、お互いの妥協点を見つけること。
例えば決定しているシフトはこなすけど、その代わりに新人を雇ってくれるよう頼みます。
こうすればスムーズに仕事を引き継げるので、あなたも辞めやすくなりますよね。
2つ目は強くハッキリとした口調で断るという方法。
新人を雇うつもりがなかったり、いつも人手不足の状態であれば、それは店長の責任です。
学業や就職など相手が納得せざるを得ない理由を使って、退職の意志を伝えましょう。
急に辞めるのは職場に混乱をもたらすのは事実です。
でも慢性的に人手不足であれば、それは店長の能力に問題があります。
どちらに当てはまるか見極めて、『猶予を作る』か『退職を伝える』のどちらかを選びましょう。
③ バイトを辞めること自体を引き止められた
辞めないでくれ!考え直してくれ!
辞めること自体を引き止められることもあります。
基本的にアルバイトを辞める権利は、従業員側が持っているもの。
それなのに『辞めないで』と言うのは、いろいろな事情が考えられます。
まずあなた自身が非常に優秀で、代わりの人材をすぐに用意できないとき。
この場合は時給UPなど、待遇を良くして引き止めてくる可能性があります。
実際に待遇が良くなってアルバイトを続けることになった人もいますよ。
あとは店長の怠けグセなどが原因の場合ですね。
新人を雇ったり仕事を教えるのが面倒だという理由になります。
この場合は、あなたが罪悪感を感じる必要はありません。
退職届を作って提出したり、本社へ連絡するという方法もあります。
さらに確実な方法で言えば、退職代行サービスを使うと本日限りでの退職も可能ですよ。
引き止める事情
- 寂しいと言われた
→退職自体は納得している - 急には困ると言われた
→交渉でお互いの妥協点を見つける - 辞めること自体を断られる
→退職届や本社への報告をして退職する
バイトを引き止められたときの断り方!円満退職を目指す場合
退職の自由は労働者に認められた権利です。
でも今までお世話になったバイト先ではあるので、円満退職したいですよね。
そんなときは店長との交渉をしてみましょう。
お互いが納得できる妥協点が見つかるかもしれません。
① バイトを辞めるまで1カ月ほど期間を空ける
急に言われたら困る
こんな引き止められ方をしたら、退職までの期間を空けてはいかがでしょうか。
目安としては1ヶ月ほどですね。
つまり現時点で決定しているシフトはこなすということになります。
次回以降のシフトはあなたがいない前提で作ってもらいましょう。
これなら店長もシフト調整の負担が軽くなります。
さらに1ヶ月もあれば、新人を募集して採用することだってできますよね。
このように引き止められたときは、退職までの期間を作ると交渉がスムーズに行きます。
あなたもゆっくりと退職準備をしたり、周りの人への挨拶ができますよ。
② シフトを減らして退職までの期間を延長する方法もある
就職するわけではないのなら、籍だけしばらく残すという方法もあります。
例えばシフトには入れないようにしてもらい、どうしても人手不足のときだけ出勤するなど。
月に2~3日であれば働いても良いのなら、こういった妥協案もありますね。
- 新人を採用するまで
- 新人が育つまで
- 他の店舗からヘルプが来るまで
このように条件付きで、出勤は減らすけど退職はしない働き方があります。
人手不足であればこういった提案も店長にしてみてはいかがでしょうか?
新人が働けるようになるまでは1ヶ月ほどはかかりますし。
③ バイト側が納得できる理由を伝えて退職する
妥協なんて嫌だ!すぐ退職したい
そんなときはハッキリと強い意志を持って退職報告をしましょう。
あなたの本気度が伝われば、店長も納得してくれます。
まずは退職理由を用意すること。
シフトや時給など相手が説得できる理由は辞めます。
学業や就職活動など、相手が納得せざるを得ない理由を選びましょう。
退職理由
- 成績が下がり塾へ通うことになりました
- 受験が近づいてきたので勉強に専念します
- 就職活動に専念します
- 就職活動のため資格の勉強を始めます
次は伝え方を確認しましょう。
気を付けたいのは、退職相談みたいなニュアンスを出さないこと。
『辞めたいのですが…』という相談っぽい感じで伝えると説得されやすいです。
それよりも決定事項として退職報告をした方が、強く主張できるんですね。
退職理由・退職希望日も同時に伝えて、しっかり考えた上での報告であることを示しましょう。
来月から塾に通うことになりアルバイトに出勤できなくなります。申し訳ございませんが、今月末でアルバイトを辞めさせていただきます。
また時間があれば、退職届などを用意することもできます。
アルバイトの退職に退職届は必須ではありませんが、本気度を見せることはできますよ。
参考⋙バイトを辞めさせてくれない!バックレのリスクや説得のさせ方
交渉のコツ
- 1ヶ月ほど退職まで期間を空ける
- 籍だけ置いて人手不足のときだけ出勤する期間を作る
- 退職理由・退職希望日を伝える
それでもバイトを辞めさせてくれない!しつこいとき
いくら交渉しても認めてくれない
退職の権利は従業員になるのに認めない。
そんな劣悪な職場は今すぐに辞めた方がいいです。
そのための方法は次の3つがあります。
(おすすめしない方法が1つ含まれています)
① バイトを辞められないことを相談しよう!労働基準法
そもそも、しつこい引き止めは違法になる可能性があります。
無理やり引き止めて働かせているなら、労働基準法の第5条に触れてしまう可能性があるんですね。
第五条 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
引用元 厚生労働省
なのでまずは職場以外で相談できる人を探しましょう。
高校生など未成年であれば、保護者に話を聞いてもらうことができますよね。
そうすれば『親からバイトに反対された』という新しい退職理由もできます。
必要な場合は、保護者から責任者に直接伝えてもらうこともできるでしょう。
バイト先がチェーン店であれば、本社の人事に相談する方法もあります。
店長個人に問題があれば、本社のスタッフ相談窓口などに連絡すれば解決できます。
個人経営のお店であれば、公的機関への相談も検討しましょう。
厚生労働省の「総合労働相談コーナー」では、専門の相談員に話を聞いてもらえますよ。
② バイトで引き止められるからとバックレするのはリスキー
2つ目の方法は無断欠勤や無断退職です。
引き止められて説得できないと思ったとき、バックレたいと考える人はいます。
確かに選択肢の1つではありますが、この方法はおすすめしません。
なぜならバックレをすると、あなたに責任を取らないといけなくなるから。
バイトを辞めさせてもらえないのは、お店側に問題があります。
それなのに無断欠勤をすれば、あなたの責任も問われるんですね。
職場のスタッフに迷惑をかけることになるし、損害賠償などトラブルの元になります。
また同じような理由でSNSでの拡散も辞めておきましょう。
愚痴くらいのつもりで投稿したものが、一気に拡散される可能性もあります。
営業妨害とみなされることもあるので、先ほどのように誰か相談できる場所を探した方がいいですよ。
参考⋙バイトをばっくれしてから電話がしつこい!無視し続ける末路
③ あなたは何もせず退職できる確実な方法とは?
もう店長と相談することもしたくない
引き止められて困っているときの最終手段として退職代行サービスがあります。
法律のプロに任せれば、あなたが何かする必要はもうありません。
退職の交渉や有休の消化など、必要なことはプロが交渉してくれます。
費用はかかりますが、早く確実に退職したいなら退職代行サービスも検討しましょう。
辞めさせてもらえないとき
- 相談できる場所を探す
- バックレだけはやらない
- 退職代行サービスを使う
バイトで引き止められたら交渉しよう!強い姿勢を見せれば大丈夫
バイトを辞めると報告すると、すんなり受け入れてもらえないこともあります。
『辞めたいんですけど…』という弱い口調なら説得されやすいです。
まずは退職理由を用意して、ハッキリと強い口調で伝えること。
そうして退職時期や働き方など、妥協できるところは妥協するのも必要になります。
お店側が別の人を雇って育成する期間を作れば、交渉もスムーズに行きますよ。
それでももし引き留められるなら、相談窓口や退職代行サービスを使いましょう。
辞めると伝えるのは勇気がいることかもしれません。
でもお店側もいつかは辞められると覚悟しています。
残された期間を楽しく過ごし円満退職するためにも、店長への伝え方を見直してみませんか?